夏の定番!カノニコのスーパー120'sトロピカルスーツ
- 堀越 雅美
- 2023年7月6日
- 読了時間: 3分

CANONICOの夏の定番スーツ
イタリア生地のスーパー120というと柔らかくしっとりした印象をお持ちの方も多いかも知れませんね
CANONICO(カノニコ)の夏の定番トロピカルのこのシリーズは240g/mの夏物ですが、しなやかでありながらも適度なハリも待ち合わせています
何故かというと、縦糸と緯糸に極細の双糸を使用しているからで、シワになりにくいというメリットがあります
一方、単糸を使用して織られた生地は柔らかいけれどシワになりやすかったりします
単糸と双糸とは?
精紡機から管に巻き取られたばかりの「単糸」(たんし)は最終的に撚糸機で糸に撚りをかけてセットされ、初めて一本の織糸になっていきます
この単糸を2本撚り合わせたものが「双糸」(そうし)(2PLY)で、双糸で織られた生地はシワになりにくく安定感のある仕上がりになります
以前は単糸のまま生地を織ることは殆どありませんでしたが時代と共に軽さ・柔らかさが求められるようになり、ヨコ糸だけに単糸を使っている生地も今では多く見られます。
ちなみにスーパー○○は数字が大きくなるほど繊維が細くなり、見た目には光沢感があり、軽くしなやかで肌触りも良いスーツになります
夏物でも色々な生地があるので、お好みに合わせて作れるのがオーダーの醍醐味ですね!
CANONICOの歴史

CANONICO(カノニコ)は1663年にイタリア北西部、ビエラ地区で誕生したテキスタイルメーカーです。糸の生産から生地に仕立上げるまでを一貫して管理している、創業350年以上の歴史を持つ老舗のミルです
オーダースーツを作ったことのある方はご存じの方も多いのではないでしょうか。同じイタリア生地のなかではレダと比較されることが多いように思いますが、多くの生地が縦横双糸で織られているカノニコは、ヨコ糸が単糸のレダよりも安定感のある仕上がりになる印象です
世界中の名だたるブランド(バーバリー、ラルフローレン、ヒューゴボスなど)でも使われているということからも信頼性の高さが伝わって来ますね
既製品ではセレクトショップのスーツなどで、この焦げ茶色のネームを見たことのある方もいらっしゃるのではないでしょうか
多くの人に愛されるコストパフォーマンスの高さ

以前私のいたお店ではカノニコよりもレダを多く扱っていました
カノニコを取り扱うようになってまず思ったのは生地の発色の美しさでしょうか
どの生地を見てもしなやかさの中に個性と高級感があり、非常に安定感があります
ウールだけでなくウールリネンやモヘア混などバリエーションに富んでいるので、スーツだけでなくジャケットやパンツの単品でも作られる方がいらっしゃいます
絶妙な発色のものもあり色数が多いので見ていても楽しくなりますし、特に無地は普遍的に美しくコストパフォーマンスに優れた生地だと常々思っています
今回無地のグレーでお作り頂いたお客様にも、快適ですとのご感想をいただき嬉しい限りです
無地こそ生地の良さが際立ちますので、無地を作る方はまずカノニコで仕立ててみてはいかがでしょうか♪
CANONICO Super120's 〈230g〉夏物定番
88,000円(税込)
※7月9日(日)までのオーダーで8月8日(火)仕上がり予定です